| 蕁麻疹
 ■蕁麻疹とは
 ●蚊に刺されたときのようにかゆくて、皮膚は赤くはれますが、数時問から半日で消えます。 ●その経過から、一時的にみられる急性蕁麻疹と10日以上も続く慢性蕁麻疹に分けられます。しかし蕁麻疹ができたばかりのときは、そのどちらかははっきりしません。 ●多種多様で蕁麻疹の症状(程度やからだのどこにできたかなど)だけではその原因を簡単に決めることはできません。  
   
 ■原因は ●多種多様で蕁麻疹の症状(程度やからだのどこにできたかなど)だけではその原因を簡単に決めることはできません。   
| 原 因 | 急性 | 慢性 | 備 考 |  
| 外から体内に入った物質(飲食物、薬、細菌など) | ◎ | ○ | その原因を知らずに毎日のように取っていると慢性蕁麻疹となる。 |  
| からだに問題がある場合(胃腸障害、肝・肝疾患など) | ○ | ◎ | 一時的な病気(急性)、慢性の病気(慢性)のいずれでも原因となる。 |  
| 特殊な原因(日光、温熱、接触、物理的刺激など) | ○ | ◎ | 多くは本人がその原因に気づいている。 |  
| 原因不明 | ○ | ◎ | 検査異常はないものの、体調をくずしたり、過労、睡眠不足などが多い。 |   
   
 ■症状は ●皮膚は赤くはれて激しいかゆみを起こします。 ●ひっかくなどの刺激でつぎつぎに広がっていきます。 ●ときに急性蕁麻疹や慢性蕁麻疹の急性増悪では、粘膜症状を合併(呼吸障害、腹痛、下痢など)することがあります。ただちに病院へ行ってください。  
   
 ■検査は ●まず内科的一般検査をしましょう(とくに慢性では)。 ●急性蕁麻疹や慢性蕁麻疹でも、一般的検査で異常がない場合はアレルギー検査が役立ちます(lgE‐RAST法、スクラッチテスト、皮内反応など)。 ●特殊な原因と思われる場合は、それぞれの原因を確認する検査(光線検査、温熱試験など)を。  
   
 ■治療は ●原因が分がれば、それを取り除いたり、その治療が必要です。 ●蕁麻疹が出ている部分を冷やします。 ●対症的な外用、内服薬(抗ヒスタミン薬、抗アレルギー薬など)を用います。症状に応じてその量を加減します。 ●呼吸困難などでショツクを起こしている場合は、ただちに救急処置(ステロイド療法)が必要です。   
 ■日常生活での注意点は ●ポイントは、原因除去と血管を拡張し血流量が増すようなこと(体は暖まる)はしないことが大切です。 ●かゆみ防止対策(食事、入浴、衣類、運動、温度、湿度、ストレス、薬剤など)が必要となります。  
   
 ■将来の見通しは ●原因がわかればその除去あるいは治療で再発はみられません。 ●原因がはっきりしないとき(とくに慢性)や原因となる病気の根治ができないときは、蕁麻疹は続きます。 ●生活を整え、日常生活の注意を守ればよくなることも多いようです。  
   
  |